なぜ今、キャンプブームが再熱しているのか!?5つの理由を考察

近年、キャンプブームが再熱していると言われています。

日本オートキャンプ協会によると、キャンプ人口は2013年以降、増加し続けているとされており、第二次キャンプブームが起こっていると言えるでしょう。

しかし何故ここに来てキャンプが流行るのか?

その主な理由を5つ考察していきます。

その前に、なぜ「第二次」なのか?なぜ「再熱」なのか?
という点にも触れていきます。

そもそも”再熱”って?

冒頭で「第二次キャンプブーム」という言葉を使いましたし、タイトルにも「再熱」と言う言葉を使いました。

一度下火になったキャンプブームが、近年になって再び盛り上がってきているからです。

しかしそもそも、第一次キャンプブームなんてあったのでしょうか?

第一次キャンプブームは1990年代

第一次キャンプブームは、1990年前半から始まりました。

日本オートキャンプ協会によると、最もキャンプ人口が多かったのは1996年とされ、その人口は約1,580万人にも上ったと言われています。

そもそもキャンプがブームとなった一つ大きな要因は、モータリゼーションにあります。

1964年の東京五輪を終えてから、自動車は一家に一台であることが当たり前のようになってきました。

それに伴い、自動車を移動手段としたレジャーも大きく発展しました。

その影響もあり、1960年代にはちょっとしたキャンプブームが起こり(これを第一次とする場合もある)ますが、再び下火になります。

筆者も20代だった1980年代後半から、ランクル・ハイラックスサーフ・パジェロ・デリカ等の4駆を買った若者たちが街を走り回り、「私をスキーに連れてって」「彼女が水着に着替えたら」「7月7日、晴れ」「キャンプで会いましょう」っていう若者トレンド映画が流行ったのもこの時代です。キャンプやスキーに行くのに、4駆は絶対必需品だったのです。

そしてバブルが崩壊した後、人々はお金を使い物的に豊かな休暇の過ごし方から、自然と触れ合い癒される休暇の過ごし方求めるようになり、徐々にキャンプ人口が増えていったと言われています。

これが一般的には「第一次」と呼ばれるキャンプブームです。

第一次キャンプブームではコールマン一色だった。(筆者も持ってます)

一色とまでは言い過ぎかもしれませんが、昔は「テントと言えばコールマン」というイメージがありました。

現在のコールマンは色々なカラー・デザインのテントを発売していますが、一番よく見るあの緑色のテントでした。

日本よりもキャンプの歴史が長いアメリカでノウハウを培ったコールマンならではの、信頼性の高いテントです。

追記 :当時はコールマンはアメリカから来た高級ブランド、という位置付けだったようです。

今とは少しイメージが違いますね。

今でこそ様々なキャンプメーカーが出現し、十人十色のテントが出てきました。

テント選びは個性の一つであり、キャンプの楽しみの一つかもしれません。

これも後述しますが、「キャンプの楽しみ」が多様化したとも言えるでしょう。

理由①:キャンプブーム期に子供だった世代が大人になった

それでは本題に入っていきましょう。

キャンプブームが再熱している理由としてまず1つ目が、キャンプブーム期に子供だった世代が大人になったことがあります。

1990年~1996年を第一次キャンプブームとすると、当時子供(幼稚園〜小学生あたり)だった世代は現在20代中盤~30代前半であり、自分のお金で趣味を楽しめる世代になったと言えるでしょう。

子供の頃にキャンプを楽しんだ世代が、自分で稼いだお金で趣味としてキャンプを楽しむようになった、というのが一つの側面です。

そしてもう一つの側面が、キャンプブームを経験した時に親だった世代が、子供が自立して趣味を楽しめるようになった、ということです。

平和で豊かな現在では、子供が独り立ちした後、どのようにセカンドライフを満喫するかが一つテーマとなってきています。

その一つとして、かつて家族や友人と楽しんだキャンプが候補にあるのです。

彼らは子供が独立した後のキャンプは当時とは違った楽しみ方で、独り静かに落ち着いた時間を過ごす人が多いのです。

こうった世代の周期が、キャンプブームが再熱している理由の一つと考えます。

理由②:SNSが発達し、非日常が評価を受けるようになった

そして2つ目、私はこれが一番大きいと思っていますが、SNSが発達したことです。

twitter、facebook、instagramをはじめとしたSNSは、どれも不特定多数から「イイネ」や「like」と言った、承認欲求を満たすことができる機能が備わっています。

SNSをやる以上は誰かに見てもらいたいのは当然です。

評価する側もロボットではないので、イイネと感じるものは、普段自分では実現できない、見ることができないような写真や光景でしょう。

(その他面白い投稿や風刺等もイイネを貰えますが、ここではキャンプの話に絞ります。)

「インスタ映え」という言葉に代表されるように、人々はより多くの反応が貰える光景を求めるようになりました。

多くの反応がもらえるのは非日常の光景であり、キャンプは非常に相性が良いのです。

SNSには拡散能力がある

当然ながら、お洒落なサイトや絶景の写真なんかはSNSでは評価が高いです。

評価が高いと言うことはたくさんのイイネ、お気に入り、シェア、リツイートが貰えるということで、それは言い換えるとたくさんの人に拡散されるということです。

このSNSの拡散能力が、キャンプブームを盛り上げている要因の一つでしょう。

SNSで拡散されることにより、キャンプに興味がなかった人の目にも届くようになりました。

能動的に情報を取りに行かなくても、美しい写真やお洒落なキャンプの写真が目に入るのです。

それが「ああ、楽しそうだな」「やってみたいな」というきっかけになるのだと思料しています。

グランピングが象徴的

そしてそこに目を付けたのが、グランピングというビジネスです。

SNSで拡散された写真を見て、キャンプに興味を持つものの、自分には少し難しそうと感じ立ち止まってしまいます。

虫も苦手だし火も起こせない、この雰囲気は味わってみたいけど、諦めるしかない。

そんなニーズの高まりを受けて、グランピングは始まりました。

最初に「グランピング」という発想を思いついた人は本当にすごいと思います。

 

ひらめき的な発想ではなく、きっと緻密なニーズ調査の上に思いついたアイデアなのではないでしょうか。

(勝手な予想です。)

ソロでも繋がっている、という感覚

また、キャンプブーム再熱の中で取り上げられるのが「ソロキャンプ」という話題です。

独りでキャンプをする、という文化はこれまでそれほど多くなく、第二次キャンプブームで注目されるキャンプスタイルの一つでしょう。

個人的には、ここにもSNSの影響があると考えています。

独りが好きな人は一定数いると思いますが、その中でも完全に「孤独が好きな人」という人は少ないのではないでしょうか。

孤独が好きな人は現実で人と繋がるのも嫌だし、ましてやインターネットの世界でまで人と繋がろうとは思いません。

特に趣味のキャンプの場において、SNSにその様子をアップして誰かと会話するなんてもっての外、という人もいます。

しかしそれはほんの一部で、多くの人は独りの時間は欲しいけど、完全に孤独になりたいわけではないのです。

だから時折SNSで呟いたり、誰かの様子を見たり、家族や友達とLINEで会話をしたりするのです。

SNSが発達することにより「独り」という状態を適度に楽しめるようになったおかげで、ソロキャンプがニーズにマッチする層が増えたと言えるのではないでしょうか。

理由③:都市部への人口集中が進行、自然を求めるようになった

3つ目の理由は、都市部への人口集中が進んでいることです。

総務省のデータによると、1954年に統計を開始して以来、東京圏(東京都・神奈川県・埼玉県・千葉県)、名古屋圏(愛知県・岐阜県・三重県)、大阪圏(大阪府・兵庫県・京都府・奈良県)へは、ほんの一時期を除いてほぼ通念で大幅な転入超過が発生しております。

大都市圏に人口が集中しすぎて、電車も明らかに店員オーバーで、ごった返す人の波にうんざりしている人も多いでしょう。

先日デジタルデトックスの記事を書きましたが、大都市集中型や文明の発展による疲れと、キャンプは非常に相性が良いと考えています。

これに関しては特に因果関係を示すデータはありませんが、統計的なアンケート調査をすれば有意な数値は出るのではないでしょうか。

理由④:キャンプ・アウトドアを題材にしたサブカルチャーも台頭

SNSでインスタ映えを狙う層とはまた別の層にヒットしているのが、キャンプや登山と言ったアウトドアを題材としたサブカルチャーの発展です。

(もちろん重複もありますが。)

「まちつく」のような気分でキャンプ場を作れるゲームや、ゆるキャン△、ヤマノススメに代表されるキャンプや登山漫画も人気を博しています。

こういった漫画やアニメ、ゲームの影響により、これまでアウトドアに興味がなかった人々も興味を持つようになりました。

特定の題材の影響は目に見えるため、社会的動態と比較して影響力が分かりやすいです。

少なくとも筆者もSNS等で、「アニメがきっかけでキャンプを始めた」という人を何人も見ました。

昔キャンプを楽しんだ層や、SNSを楽しみたい層だけでなく、また別の層にもリーチしていることは間違いないでしょう。

理由⑤:キャンプメーカーが増え、EC(通販)が発展することで道具を選ぶ楽しさが増えた

そして最後に、自分好みの、個性を出したキャンプ道具を集める楽しさが増えた、ということです。

特に影響を与えているのが、eコマース(通販)の発展です。

元々は登山用品やスポーツショップ等の店舗で見て、そこにある選択肢から選ぶしかなかったキャンプ道具ですが、今では日本中、世界中から道具を買うことができるようになりました。

これまでみんな同じようなテントで、同じような見た目になっていたものが、個性を出せるようになったのです。

自分の好みのギアで、自分だけの秘密基地を作る楽しさは、様々な道具が簡単に手に入るようになった最近のキャンプならではではないでしょうか。

それがまたSNSの発展とシナジーを生みだすのです。

感想、まとめ。キャンプ業界が更に盛り上がることに期待

近年キャンプブームが再熱している理由として、大きく5つ挙げました。

特にこの中で最も大きいのが、SNSの流行だと私は考えています。

キャンプの非日常はSNSと相性が良く、その拡散力は業界全体をマクロ的に見ると、素晴らしい広告宣伝になっていると思います。

・・・ここまで色々書いてきましたが、これはあくまで私個人の考察であり、ブログなので、研究結果でもなければ公的に認められたものではありません。

しかしいずれにせよ、どんな要因であれキャンプが更に盛り上がり、発展することを祈っています

筆者は単純に世代進行によるブームの循環だけではないと思っているので、もしかしたらいつか「キャンプ大国日本」なんて呼ばれ方をする日が来る・・・かもしれませんね。

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